「陶説」 1月号 

日本陶磁協会が発行する 「陶説」1月号に、

昨秋の女流陶芸展で文部科学大臣賞を受賞した

作品「Feelings」が掲載されました。

 

美術評論家の外舘和子先生より、

 

太い指の様なムクムクした動きのある黒い形は、

花から発想を得ながらも、最終的には

花とは全く別次元の姿となっている。

三点の形状は個々に変化に富み、

表面はぶつぶつとした触覚を感じさせる。

豊かな想像力を確かな技術が支えている。

 

との評価をいただきました。

         

 

 

クラフトから出発した私ですが、

ここ数年は、「生きる力」をテーマとして制作してきました。

 

今回の作品 「Feelings」 では、

人間の心の中の様々な思いを

花のようなモノの形を借りて表現してみました。

 

内側から溢れるような、あるいは、内に引き込まれるような思い。

 

私たちは、今までも、今も、そんなたくさんの思いを

経験しながら生きてきて、強くなり、

またこれからも生きていくのです。

 

そして、もう一つのテーマ。

 

同じ土でも、色々な『手』を加えることで

また違った表情や質感が出てくる。

 

焼き締まった固い陶器なのに、

一見、柔らかい布のような雰囲気。

思わず触ってみたくなったり。

 

黒なのに、微妙にモヤっと紺味がかった

日没後の無彩色の空のような色だったり。

 

その『手』を楽しむために、

また今年も頑張っていきます。

 

                                     (2016.01.05)

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